回避依存症とは?
回避依存症とは「傷つくことから逃れようとする気持ち」
『回避依存症』とは「傷つくことから逃れようとする気持ち」です。自分が傷つくことを極端に恐れているのです。自己防衛心理がとても強い、という言い方もできるでしょう。他者から自分が傷つけられないようにする為、他人との関わりを極力少なくしようとしたり、他者の期待に沿おうとしたりします。
回避依存症の原因や心理は様々
回避依存症の心理や原因には、様々なものがあります。自分を守ろうとする心理だけではないということです。回避依存症と呼ばれている人の心理に大きな違いがあるのは、原因となっている事柄がまったく異なるからです。ここでは、原因を紐解きながら心理についてもご紹介して参ります。
回避依存症の原因は?
回避依存症の原因①母親からの過干渉
回避依存症の原因の1つ目は、『母親からの過干渉』です。幼少の頃に母親から過剰に干渉された環境で育つと、それが原因で大人になってから回避依存症になる可能性が高くなります。母親からあれこれ指図をされるような環境で育った、ということです。言い換えるなら、「自分の意思が通らない環境」ということになります。
ここで注目すべきなのは、「母親」です。父親からの過干渉が原因で、大人になってから回避依存症になるということはあまりありません。子供にとってそれだけ母親という存在は大きいということです。また、母親からの過干渉が原因で回避依存症になるのは、男性に多いということも大きな特徴の一つと言えるでしょう。
回避依存症の原因②両親が厳しすぎた
回避依存症の原因の2つ目は、『両親が厳しすぎた』です。両親があまりに厳しすぎることが原因で、大人になってから回避依存症になることもあります。どんなことをしても厳しく叱られる環境で育った、ということです。厳しく叱られることは誰でも嫌です。叱られないようにする為に、相手の顔色を窺うことが多くなります。
回避依存症の原因③過去に辛いトラウマがある
回避依存症の原因の3つ目は、『過去に辛いトラウマがある』です。過去に遭遇した辛い出来事の傷が癒えずにトラウマになってしまうと、回避依存症になるケースもあります。この場合は幼少期だけとは限りません。大人になってからでもトラウマになるような辛い出来事を経験すると、回避依存症になることがあります。
回避依存症の女性の心理・特徴3選
回避依存症の女性の心理的特徴①悲しい気持ちになりたくない
回避依存症の女性の心理的特徴の1つ目は、『悲しい気持ちになりたくない』です。回避依存症の女性の多くは、いつも悲しい気持ちを抱えています。すべてのことに対して憂えているのです。自分の境遇に対しても悲しい気持ちを抱えています。悲しみは心の大きな負担となります。その悲しみをこれ以上抱えたくないのです。
悲しみをこれ以上抱えないようにする為には、悲しいことが起こるであろう事柄を避ければ良いと考えるようになります。ただ、回避依存症の女性にとっては、自分の周囲の出来事のほとんどは悲しい出来事に感じられます。その結果、自分の殻に閉じこもってしまうということが良くあります。
回避依存症の女性の心理的特徴②傷つくことが怖い
回避依存症の女性の心理的特徴の2つ目は、『傷つくことが怖い』です。回避依存症の女性は、自分の心が傷つけらることを極端に恐れます。心を傷つけられるとなかなか回復しない、ということを自分でも自覚しているからです。そのような状況から避ける為に、自分の周りに人を寄せ付けないという行動を取ります。
ただし、傷つくことが怖いという心理的特徴を抱えている女性のすべてが、すべての人を寄せ付けないようにするとは限りません。「傷つけないでください」という気持ちを積極的にアピールする場合もあります。この場合は、周囲の人たちにとっての道化役になることを選びます。道化役になることで自分を守っているのです。
回避依存症の女性の心理的特徴③誰からも愛されたい
回避依存症の女性の心理的特徴の3つ目は、『誰からも愛されたい』です。回避依存症の女性の中には、すべての人から愛されたという心理的特徴を持っている女性もいます。すべての人に愛される人間になれば、誰も自分を傷つけないと思っているのです。すべての人たちに愛されることで、自分の心を守ろうとしています。
誰からも愛されたいという心理的特徴を持っている女性は、周囲の人たちに積極的に接しようとします。積極的にコミュニケーションを取って接することで、愛される存在になろうとしているのです。ただ、自分を守る為の行動ですから、自分の意見や意思を伝えることはしません。いつも周囲の人たちに合わせようとします。
回避依存症の男性の心理・特徴3選
回避依存症の男性の心理的特徴①干渉されたくない
回避依存症の男性の心理的特徴の1つ目は、『干渉されたくない』です。回避依存症の男性は、誰からも干渉されたくないという心理を抱いている場合が多くあります。これは、原因の中でご紹介した「母親からの過干渉」が大きく影響しています。子供心に母親の過干渉が「うるさい」と感じていたということです。
ですが、大切な母親ですから「うるさい」と直接言うことはできません。そのストレスは大人になってからも残り続けています。大人になると他人からあれこれ指図されなくても、自分のことは自分でできるようになります。すると、溜まっていたストレスやいら立ちが一気に爆発して、干渉されたくないと思うのです。
回避依存症の男性の心理的特徴②プライドを傷つけられたくない
回避依存症の男性の心理的特徴の2つ目は、『プライドを傷つけられたくない』です。男性は女性以上に高いプライドを持っています。また、女性以上に男性はプライドをとても重要視しています。他人にプライドを傷つけられると、精神的ダメージがとても大きくなる男性も多くいます。
自分のプライドを傷つけられたくないという心理的特徴がある男性は、他人と関わることを避けようとします。他人と関わらなければ、自分のプライドが傷つけられることは少なくなるからです。人間だけではなく、自分のプライドが傷つけられる可能性があると判断した事象も避けようとします。
回避依存症の男性の心理的特徴③束縛されたくない
回避依存症の男性の心理的特徴の3つ目は、『束縛されたくない』です。回避依存症の男性は、自分の行動や言動が制限されることを嫌います。幼少の頃に両親から制限されていたということが大きな原因と言えるでしょう。また、母親からの過干渉も「束縛されたくない」という心理的特徴の原因になります。
大人になると両親の呪縛からはある程度解放されます。母親の過干渉からも逃げる方法を身に着けているでしょう。ですが、「束縛されたくない」という心理的特徴だけは、大人になっても強く残ります。束縛されそうだと感じると、すべてのものや人を自分から遠ざけるという行動を取ります。
回避依存症の人の恋愛傾向は?
回避依存症の人の恋愛傾向①好き避けをする
回避依存症の人の恋愛傾向の1つ目は、『好き避けをする』です。「好き」という気持ちは強くあるのですが、それと同時に「束縛されたくない」や「嫌われたくない」という心理的特徴も顔を出します。その結果、「好き」という気持ちを素直に表現できずに、好き避けをしてしまうのです。
回避依存症の人の恋愛傾向②依存心が強い
回避依存症の人の恋愛傾向の2つ目は、『依存心が強い』です。「嫌われたくない」や「誰からも愛されたい」という心理的特徴が強くなると、恋愛においては依存心が強くなる場合があります。相手に依存することで、「自分のそばにいて」ということを相手にアピールしているのです。
人に依存しやすい人には共通した特徴があります。この特徴について興味がある方は、ぜひこちらもあわせてチェックしてみてください。
回避依存症の人と上手に付き合う方法は?
回避依存症の人との上手な付き合い方①時間をかけて距離を縮める
回避依存症の人との上手な付き合い方の1つ目は、『時間をかけて距離を縮める』です。回避依存症の人に積極的にかかわろうとするのは、あまり良い付き合い方とは言えません。回避依存症の人には、自分なりのペースがあります。積極的な付き合い方をすると、「干渉されている」と感じて心を閉ざしてしまう可能性があります。
また、積極的な付き合い方をして依存される可能性もあります。「嫌われたくない」や「誰からも愛されたい」という心理的特徴を持っている人は、依存心が強いという特徴もあわせもっています。積極的な付き合い方をすることで「この人は自分のことを受け入れてくれる」と思われ、全面的に依存されてしまうことがあります。
これら二つのパターンが考えられますから、回避依存症の人とお付き合いする際には、ゆっくり時間をかけて距離を縮めていきましょう。時間をかけて距離を縮めていくことは、相手の為にもなりますが、あなた自身の為にも良い付き合い方なのです。
回避依存症の人との上手な付き合い方②強制しない
回避依存症の人との上手な付き合い方の2つ目は、『強制しない』です。強制しないようにすることで、相手に「私はあなたを束縛しませんよ」ということをアピールします。また、強制することで「この人は私のすべてを受け止めてくれる」と思い込み、依存心が強くなる場合もあります。強制しない付き合い方をしましょう。
回避依存症の人との上手な付き合い方③褒めてあげる
回避依存症の人との上手な付き合い方の3つ目は、『褒めてあげる』です。回避依存症の人は、なかなか心を開きません。自分が傷つけられることが怖いからです。できていることを具体的に褒めてあげることで、心を開いてくれるようになります。褒めるべき時はしっかり褒めるという付き合い方をしましょう。
回避依存症の人との上手な付き合い方④感情をあらわにしない
回避依存症の人との上手な付き合い方の4つ目は、『感情をあらわにしない』です。特に怒りなどのような攻撃的な感情はあらわにしないようにしましょう。攻撃的な感情をあらわにすると、回避依存症の人は完全に心を閉ざしてしまう可能性があります。
回避依存症の人との上手な付き合い方⑤どうしたいのか聞いてあげる
回避依存症の人との上手な付き合い方の5つ目は、『どうしたいのか聞いてあげる』です。こまめにどうしたいのか聞いてあげることで、「私はあなたの意見や考えを尊重します」ということを示すことになります。束縛されることが嫌いですから、こまめにこのように聞いてあげることで心を開いてくれるでしょう。
回避依存症の克服方法は?
回避依存症の克服方法①回避依存症同士の集まりに参加してみる
回避依存症の克服方法の1つ目は、『回避依存症同士の集まりに参加してみる』です。同じ人同士の集まりに参加してみることで、自分自身のことを客観的に見つめることが出来るようになります。それと同時に、あなたが抱えている心の傷も癒されるでしょう。
回避依存症の克服方法②自分の本心を知る
回避依存症の克服方法の2つ目は、『自分の本心を知る』です。回避依存症の克服方法として、自分の本心を知ることはとても大切なことです。自分がどうしたいのかを、自分自身に聞いてみましょう。自分が何をどんな風に感じているのかを知ることが、克服の大きな第一歩になります。
回避依存症の克服方法③信頼できる人から心を開いてみる
回避依存症の克服方法の3つ目は、『信頼できる人から心を開いてみる』です。回避依存症の人は、様々な理由で周囲の人たちに心を閉ざしてしまっています。そんな中でも、「この人なら大丈夫」と思う人が1人や2人はいるでしょう。そのような人からカミングアウトしてみましょう。克服への大きな第一歩になります。
回避依存症の克服方法④無理に克服しようとしない
回避依存症の克服方法の4つ目は、『無理に克服しようとしない』です。回避依存症は、克服しようとしても簡単に克服できるものではありません。大切なことは焦らないことです。時間をかけて自分と向き合いましょう。じっくり時間をかけて自分自身と向き合い、回避依存症とも向き合うことが克服につながります。
回避依存症の人は自覚することも大切
回避依存症の人は自分で自覚することも大切です。あなたの周りに回避依存症の人がいたら、ゆっくり時間をかけて距離を縮め、回避依存症であることに気づかせてあげると良いかもしれません。自覚することで、大きな改善につながっていくでしょう。
商品やサービスを紹介する記事の内容は、必ずしもそれらの効能・効果を保証するものではございません。
商品やサービスのご購入・ご利用に関して、当メディア運営者は一切の責任を負いません。
KEYWORD
関連のキーワード