女性の幸せは”十人十色”です。女性の幸せをこれだ!と一言で語ることはできません。女性の幸せは人それぞれです。
今回は、シンガーソングライターYUIの生き方から、女性の幸せのひとつとして「自分の好きなことに忠実になること」について紹介します。
誰よりも音楽を愛し、さまざまな苦難を経験しながらも、それでも音楽を愛し続ける…。
そんなYUIの人生から、自分の好きなことを追求する幸せを考えてみましょう。
生い立ち
YUIは1987年3月26日に福岡県古賀市に生まれました。物心つく前に父を亡くし、母子家庭で育ちます。幼い頃は外遊びなど活発に行うやんちゃ娘だった一方、自宅では一人で過ごすことが多かったため、ラジオやテレビから流れる音楽を聴き、鼻歌を歌うことで寂しさを紛らわせていました。
中学に入ってからは陸上、バスケットとやりますが、人間関係で苦労し挫折。唯一楽しめたのがバドミントンでした。
中学3年からその音楽の才能が開花し始めます。聴いて覚えた歌詞から、自分の歌詞へと次第に変わっていきます。
一度目の悲劇、乗り越え音楽塾ヴォイスへ
高校進学後、学費を稼ぐためのアルバイトを始めましたが、体調を崩し入院してしまい、退院後に中退。
中退後、地元の音楽塾ヴォイスに入学し、ギターと曲作りを学び始めます。
塾長の西尾芳彦さんは、YUIのあぐらをかき弾き語りしている様子を見て、その才能を確信したといいます。家のベッドの上であぐらをかきながら、初の自作曲「Why me」を作曲。
着々と力をつけたYUIは福岡市の路上でもあぐらをかきながらギターの弾き語りを始め、ライブハウスにも出演するようになります。
sony musicオーディション、そしてメジャーデビューへ
オーディションには約2万人が応募し、その中で10人に残ります。そして最終審査へ。このとき「Why me」と「It's happy line」の2曲のみ披露する予定でしたが、どうしても聴いてもらいたいという想いから当時歌詞のなかった「I know」を演奏し、これが審査員の心に響き最高得点を獲得します。YUIはグランプリを獲得し、ソニーミューシックグループの各レーベルではYUIの争奪戦が繰り広げられ、YUIのメジャーデビューが決定します。
「I know」。この一曲がYUIの人生を分けたと言えます。
メジャーデビューから活動休止、復活するも二度目の悲劇
デビュー後、YUIは「feel my soul」「Rolling star」「CHE.R.RY」と次々のヒットソングを生み出します。
しかし、決して光だけでなく、活躍の裏には「影」もありました。2012年末に、制作における摩擦の積み重ねが原因で心身の疲れを感じ、活動休止を宣言します。
2013年にロックバンド「FLOWER FLOWER」のボーカルとして復活しますが、翌年2014年3月にパニック障害の診断を受け、再び活動休止し、長期療養に入ります。
パニック障害とは、ストレスなどが原因で突然動悸や息切れを起こし、それを再び繰り返してしまうのではという予期不安、それが引き起こされる場所への不安(広場恐怖)、そして日常生活に支障をきたします。
YUIがパニック障害に陥った原因には、事務所の意向と相違があったと言われています。YUIは純粋にアーティストとして活躍したかったにも関わらずアイドルのように扱われたり、意志に反して映画に出さされたり、音楽に関しても売れ線を推されていました。それらのストレスが重なった結果、活動休止やパニック障害になってしまったと言われています。
現在は障害を克服し、一般男性と結婚。2015年8月には第1子、第2子となる双子の男児を出産しました。
自分の好きなことに忠実なことが幸せ
お金で苦労し、高校を中退、デビュー後も事務所の意向とも対立、パニック障害を発症しながらも、それでも音楽活動を続けるYUI。
その根源にあるのは
音楽に対する熱い想いです。
幼いころから苦労したYUIなら、会社に入って結婚し家庭を持つという選択肢が無難だったでしょう。
それでも、成功するかわからない「音楽」という険しき道に進むのは、YUIの音楽に対する想いの表れの他ありません。
音楽に対する想いの強さ故に、事務所の意向との対立に悩んでしまったのでしょう。
そしてそれでもなお立ち上がり、音楽を続けているのです。
たった一度の人生。
いい会社に入り、結婚し、子供を産み家庭を築くこともひとつの女性の幸せです。
しかし、行き先がわからない不安定な挑戦でも、自分の好きなことに忠実に生きていくのが、実は一番の幸せなのかもしれません。
そんなあなたは、結婚が女性の幸せだ、女性の人生はこうあるべきだという固定観念に囚われることなく、ただ自分の好きなことに忠実に生きてみませんか?
I feel my soul Take me your way そうもがきながらも
きっとこのまま ずっと歩いてゆける
それは偶然でもなくって ありふれた夢なんかじゃなくって
You're right all right You're right all right